式根島の植物
基本的に亜熱帯なので、なんでもすくすく育っています。
島の人たちは植物(特に花)が好きなので、島を歩いていると、道のあちこちに花が咲いています。
その中でも伊豆七島および式根島にしかない植物の話など。
式根島のみにしか生えていないというのは、大浦桔梗(オウラキキョウ)という桔梗があるそうです。支所のそばに支柱を立てて守っているのですが、アレがそんなに貴重な植物とは、しりませんでした。
ニッコウキスゲに似ているハマカンゾウという花は、七島のみの植物です。
ヤマブドウ(エビヅルとこちらでは呼んでいます)、
アシタバ (これは本州にも生えていますが式根島でほぼ雑草)、
そんなあたりでしょうか。
ここで、ハマボウフウの話を書きます。
式根島ではただの「ボウフウ」と呼びますが、このハマボウフウ、
栄養価が非常に高く、海岸に自生するセリの仲間です。
セリの仲間なので香織が非常によく、色彩も美しく、
高級料亭などで刺身につけてあったりします。
式根島の波がかからない程度の砂浜に、昔はモサモサと生えていたのですが。
…ところがこのハマボウフウ、根こそぎ取っていく人が跡をたちません。
式根島でも数が激減し、めずらしいからまた根こそぎ取っていく人がいるのです。
葉と茎だけを丁寧に取って楽しんで下さればいいのですが、なかなか。
三月から夏まで、茎と葉を摘んで食べて楽しめます。
七月中旬に種が採取できます。(気候によっては九月以降も楽しめる)
冬には葉がなくなりますが、根が残り、
再び春(三月~五月)には青い葉が芽を出します。
平成4.5年度に式根島中学校では文部省指定の「勤労生産学習推進校」(よくわからないが)として研究し、大浦海岸に数百株を植えたそうです。
現在も冬になると有志が種を地味に植える作業を行っています。
(資料提供:式根島にハマボウフウを増やす会/F師匠)
追加情報 ハマボウフウは雄花と雌花に別れ、2年目で花を付ける模様。
なお、花はダンゴムシや蠅の好物らしく、
大変な量の蠅が群がる事が発覚。
ハマボウフウは神津でも有名らしい。